スギ花粉のアレルギー
スギ花粉のアレルギーといわれるとピンとこないかもしれませんが、これは多くの方にとっていわゆる花粉症のことです。
花粉症患者が反応している花粉の種類の中でもっとも多いのがスギといわれているのです。
スギ花粉が飛ぶのは春先ですから、この時期に花粉症の症状が出る方はスギ花粉アレルギーの可能性があります。
具体的な症状は個人差がありますが、鼻がつまる、鼻水が止まらないなど鼻の症状のほか、目のかゆみが出る方もよくおられます。
さらに人によっては喉がかゆい、イガイガする、肌がかゆいなどの症状となることもあります。
原因はスギ花粉ですから、これが飛んでいる間は基本的に症状が続くのが特徴です。
雨の日など空気中にスギ花粉があまり飛んでいないときは症状が軽くなります。
ただし、次の晴れた日には地面に落ちていた花粉が舞い上がり、またひどく症状が出ることもあります。
基本的にはスギ花粉が多く飛んでいる2~4月あたりまで症状が続くでしょう。
スギ花粉アレルギーの治療法
対症療法で症状を抑える治療は多くの耳鼻科で行われています。
耳鼻科を受診する方は鼻や喉に症状が出ていることが多いですから、問診とあわせて患部を医師が確認し、アレルギーかどうかを診断します。
アレルギーと思われるときは飲み薬や点鼻薬を使って症状を抑えます。
場合によっては目薬など耳鼻科の診察領域以外の薬も出せることがありますから、症状があれば相談してみてください。
なお、正確にスギ花粉アレルギーだと診断するにはアレルギー検査が必要です。
過去に一度も検査を受けたことがない方は、アレルギーだと診断されることはあっても、その原因を診察だけでは特定できないため注意してください。
アレルゲンを正確に特定はできなくても症状を抑えることは可能です。
原因まで知りたいときは検査を希望するといいでしょう。
生活指導のために病院から検査を勧めることもあります。
なお、実際にアレルギー検査を受けると診察料のほかに検査料がかかりますから、費用が気になる方は事前に医師まで費用を確認するといいでしょう。
対処療法以外の治療法について
薬なしでも症状が出ないようにする治療法がスギ花粉アレルギーなら選べます。
舌下免疫療法といい、アレルゲンを定期的に少しずつ投与することで体を慣らし、症状を出なくするという治療法です。
花粉症の中ではスギ花粉アレルギーだけが使える治療法ですから、このアレルギーを持っている方で根本治療を希望する方は考えてみるといいかもしれません。
ただ、副作用もあることや、数年に及ぶ通院やアレルゲンの服用が必要になることから、事前にどんな治療法になるのか確認が必須です。
希望する方はこれを実施している耳鼻科で相談し、医師からの説明をよく聞いてやるかどうか判断してください。